夏休み文楽特別公演初日
こんばんは。
一日に3部とも観るのは初めて。
それなのに、昨晩から全身絶不調…。足も腕も痛くて、鼻づまりで、頭痛で…。そんな体調でも夜更かし気味で…。
今日はよく起きられたよ、あたし。
しかもすっきりと!なので開場前に着いた。
夏の日差しをめいいっぱい浴びながら歩いた。
第1部、親子劇場
人形解説
人形劇『新・三銃士』の話が出た。文楽のお人形は棒タイプに属するらしい。
なぜ三人遣いなのか。
*より人間らしく
*人間にはできない動作をする
改めて学ぶ。
どぐしに付いている仕掛けは、竹と知る。
立役の右手は、左手と同様差し金が付いていると。言われるまで意識していなかった。観ていたはずなのに。
子どもの泣き方実演で、子どもたちの素直な笑い声がたくさん。楽しい。
これから床本集と、にらめっこしながら書いていくので、ネタバレありです。
*雪狐々姿湖
まず狐が6匹も並ぶ。ちゃんと個性があって楽しい。
う〜ん、どの子もよかったけど、やっぱり白百合がかわいかった。
コン蔵の南都大夫よかった。
白百合の回想話、スポットライトを浴び、背景も紅葉から新緑に変わり、源左どのが出てきた〜。
予測していなかっただけに驚いた!でも清十郎さんの源左どのを観られて嬉しい。
白百合の変身後、めっちゃかわいいよぅ。公演記念のハガキに、この白百合があったので、思わず購入。
次の舞台は冬景色。感動した。外の気温なんかすでにすっかり忘れていたが、このセット変えで改めて、あ、夢中になっていたなぁと感じた。
結末を知っているだけに、狐白百合の覚悟を聴いている時点で泣けてきた…。
そういう意味では、始まってすぐから、物語の世界にのめり込んでいた。
で、冬景色。いろりの照明もいい雰囲気だった。さすが!これを目の前で体験できるのが舞台のいいところ。
嶋大夫の源左母の語りがよかった。
‡とっしょり(年寄り)
が耳に残る。
鉄砲玉の音には驚いた。白百合は嫌な予感がしたのか、うつむいていて切なかった。
そして源左どのは本当に踏み台になった。どうやっていたのか、今度よく観てこよう。
次も雪が降る景色。
私も白百合の願いが叶うように祈っていた。
でも最後に
‡源左の嫁で死にたやな
とお願いしたのが叶ってしまうとは…。
ここは「生きたい」だったら叶ったのかな、と思ってみたり…。
でもハッピーエンドにしなかった理由がやはり何かあるんだと思う。
考えさせられる。
時間が尽きたので、
*夏祭浪花鑑
内本町道具屋の段が一番面白かった。私の場合筋がね。
前もって床本集を読んでいても、実際の舞台を観て、さらに楽しい部分がいっぱいだった。
*菅原伝授手習鑑
初めての寺子屋の段は、首実検のところから泣きっぱなし。でも鼻風邪のせいもあって、鼻水が止まらない。泣きやんでも、鼻水をすすっているから、きっと泣いていると思われていただろうな。
*日本振袖始
プログラムを読んで、ガブちゃんが出てくると知った。ガブちゃんだけでも怖いのに、怖さがパワーアップしていくという恐ろしさ。しかも二段階。
娘のかしらが好きなあたしにはちょっと辛かった。
八岐の大蛇って、八つのかしらで、勘十郎さんが遣われるのかしら、と考えてしまった(笑)。
留めを刺す大蛇のかしらは大きかったけど、勘十郎さんだったのか、黒衣なので分からない。
物語としてまた観たいかと聞かれたら、私はそうでもないなぁと思っていた。
でも今回のように本公演の一部だったり、清十郎さんがご出演されたら観たいと思う。
そんな風に思っていたが、帰りロビーで桐竹勘十郎さんにお会いした。嬉しくて「握手してください」とお声をお掛けした。
以前二度ほどニアミスしていて、何もお伝えできなかったので、今日は嬉しかった。
なので勘十郎さんが継いでいかれるであろう『日本振袖始』はまた観たいと思った帰り道だった。
旧暦水無月六日、鷹乃学習。空氷