夏休み文楽特別公演、初日について

こんばんは。

国立文楽劇場、夏休み文楽特別公演、初日についてまだ書きます。

昨日は一日三食を劇場で(笑)。コンビニ食やけど、安くておいしい。便利な世の中で助かる。

朝食が家になかったからやけど、劇場に着いて、開場とともに2階へ。

大好きな卵サンドイッチを食べながら、プログラムを読んだ。

雪狐々姿湖は、あらすじを読んだだけでも、やはり泣けた。

読むのに夢中になっていたら、幕開け三番叟が始まった!

慌てて客席へ。始まったので、最後列で観た。前もいいが、後ろからだと全体が見渡せていい!

昨日は最前列中央席。

人形解説は紋臣さん。左遣いは文哉さん、足遣いは紋吉さん。

首(かしら)の説明で、和紙と檜に反応した。

黒衣の黒=闇、見えないものだと。改めて知る。

子どもたちによる、立役人形の三人遣い、大変そうだったが、見ているだけは楽しい。

昨年紋臣さんの解説を初めて見てから、紋臣さんの解説が好きなので、今年も見られて嬉しかった。

でも選ばれるのはいい声をしているから?

『雪狐々姿湖』の解説もしてくれた。

このあと30分休憩を挟む。チョコレートを食べながら、高木先生の解説を読んでいた。



*雪狐々姿湖

白百合は三輪大夫さん。
白百合の狐の人形が本当にかわいい。そう思っていたら、吉田文雀さんのお人形だそうです。

着ている服もお姫様らしく、すごくかわいらしい。

コン平のしっぽがピンと立つのが面白い!お話を伺うと、しっぽにも棒があるとのこと。
しっぽは他の動きもするので、本当に楽しい。

コン蔵のタレ目がかわいい、とお人形に注目していたら、南都大夫の声がいい!と耳が勝手に反応していた。

妹背山、小松原の段で久我之助をされていた。この時も書き留めていたはず。

左コンと右コンはかわいい〜。違いは服の柄だったように思う。

終演後、玉翔さんが狐のお人形を持っていたが、左コンか右コンか分からなかった。

でも少しだけ触らせていただけたし、近くで見られて嬉しかった。もちろん記念に写真も撮らせていただいた。

嫁の白百合と源左どののお人形もロビーに登場。嬉しかった。

コン平が白百合にあしらわれているのが本当にかわいそう。でもコン平の動きで、つい笑ってしまうんやけど(笑)。

このあと
‡どうぞ聞いて
から白百合一人になり、スポットライトが当たる。「昭和の文楽

そして奥から源左どのが登場。黒衣だけど嬉しい。ってダメだと分かりつつ、舞台上で清十郎さんを拝見するのも楽しみの一つ。

でも清十郎さんが遣われる、源左どのを観るのが本当の楽しみ方。

さらに源左どのがいい人で、その人形ぶりを楽しまないと。

…でも私にとって、清十郎さんじゃなかったら、ここまでは思い入れて観られないと思う。

自分のスタンスを大事にしよう。

続き、コン平が本当に身を乗り出す(笑)。

婆様の
‡お前はもしや
から泣けた…。

コン平の失恋には、どうしても笑ってしまう。

‡恋患い

あ〜、あたしもなって痩せたいな(笑)。

婆様狐のお人形の目元がきれいだったような。次回またよく観てみよう。

‡心しのだの崑山に

って、葛の葉にかかっているのか、全く別のことなのか…?

白百合の人の姿が、紅葉尽くしでめっちゃかわいい。叶うなら一緒に写真を撮りたいぐらい。なんじゃそらー(笑)。

娘のお人形が大好きなんです。

この頃には背景が夕日に染まっている。

今回は照明で楽しませてもらっている。

最後の別れ、白百合が左コン、右コンをさすってあげるのが微笑ましい。

紅葉着物の白百合をいつまでも観ていたいが、場面が変わる。

スモークと思ったが、照明のよう。黒の幕に吹雪が表されている。音も聴こえる。

この時お人形がいないので、ふと我に帰った。

あ、夏なのに、秋から冬にかけての物語に夢中になっている、と。

そして嶋大夫の登場。嬉しい。

‡いろり端
の照明がうまい!楽しめる!

源左どのは出番が少ない。でもいいんだ。物語を楽しむから。

嶋大夫が語る婆様の声に惹かれていた。そして胡弓が聴こえていたはず。

‡不審顔
の婆様、簑二郎さんがまたうまかった!

このあと
‡とっしょり
年寄りと書いてあるから、聴くとよけい楽しい。

婆様が横になるのは分かっていたが、嫁の白百合が蒲団をしきのべていた。

本当にようでけた嫁や(当たり前なんか)。

左コンと右コンの語りはかわいかった。

二人を心配する白百合に泣けた…。

宝珠の話になってやっと神棚に気が付いた(遅っ)。セット変えの時から何かあるのは気付いていたが、宝珠とは思っていなかった。

一番前で観ても、あたしの目は節穴だ(笑)。

‡どうぞ叱って下さるな
でも泣いた…。

また背景が夕日に染まる。演出が本当にうまい!

悲しいが追い返す時に、右コンが右足を挟む。

婆様に呼ばれ、バレないようにと、慌てる白百合。心情が手に取るようにわかり、泣ける…。

白百合と婆様が仲良く笑い合ったあとの、鉄砲玉の音は悲しい…。

その前の
‡胸だきしめる白百合の
は、心配しているってことなんかな?

‡答える嫁の胸騒ぎ

このあと白百合がうつむいていて切なかった…。

右コンを確かめてからは倒れてしまう白百合。

嫁の狐嫌いを源左どのに諭す婆様は優しい。わかった上で狩りをした源左どのも優しい。

神棚に触ってはいかんと言う源左どのは優しい。悪気はないからと言う婆様も優しい。



誰も悪くないのに…。



踏み台になる源左どの。その上に乗る婆様。お人形の動きって本当にすごい!違和感なく観ていた。

今度はお人形の動きをじっくり観たい。

あ!錦に包んだ宝珠と浄瑠璃に出てきた。だから宝珠に気付いてなくてよかったんや。

でも…浄瑠璃を読めていなかったから、やっぱりあたしの目は節穴...

毛縫いの着物の時は狐と思わないといけないの?

葛の葉の時に初めて観たけど。芝居上の約束って、分かることと、まだ分からないことがある。

そして雪が降る湖の場面へと変わる。

なぜか宝珠は飛び続ける。

‡元の姿にさせ給え
で一緒に祈った。

もう湖の氷が割れたような…。夢中で観ていて、書き留めていない。

‡源左の嫁で死にたやな

という言葉通り、すべてが叶ってしまうのが悲しい物語…。

源左どのと婆様が追いついて、婆様を労る源左どのを間近で観られてよかった!

最後は白百合を失った悲しい二人の姿で終わる…。



葛の葉同様、狐は人間に化けると幸せにはなれないのかな…。



あっと言う間に時間は過ぎ、今日はここまでしか書けない。
夏祭浪花鑑、菅原伝授手習鑑、日本振袖始も書きたいが、少しずつ。


旧暦水無月七日、鷹乃学習。空氷