『妹背山婦女庭訓』読書続き

こんばんは。吉田簑助さん文化功労者顕彰記念、国立文楽劇場4月公演『妹背山婦女庭訓』の読書をした。

収録先は以前の日記を参照に。

第一
蝦夷子館の場

久我之助の上手い嘘、
めどの方の死、
めどの方は安倍中納言行主の娘だった。
蝦夷子の切腹と同時に蘇我入鹿の企みに驚いた。
ドラマでよく見る、何もしていない人を邪魔だからと殺してしまう奴。

蘇我入鹿には憎しみを覚えた。

図らずも蘇我家に詳しくなった(笑)。
さかのぼると、蘇我稲目蘇我馬子蘇我蝦夷子、蘇我入鹿となる。

最近奈良の勉強をしていて、バラバラの知識が妹背山のおかげで少しずつまとまってきた。

好きで勉強するという力は凄い。好きなものは本当に身に付きやすい。

第二
猿沢池の場

藤原淡海は藤原不比等だった。
聞いたことがあるだけやけど。

天智天皇の盲目に合わすお芝居。

天智天皇を調べて出てきた小倉百人一首が、浄瑠璃の中に出てきて驚いた。

私が好きな一首なので嬉しい。

意味を調べるのに、インターネットは本当に助かる。めっちゃすっきりした。

天智天皇って、乙巳の変中大兄皇子だった。
これってもしかして有名?私はこういうところの把握が遅い。
なんにせよ気になったことは勉強してみてよかった。(と思っていたら、チラシにちゃんと書いていた。)

妹背山は多くの伝説を含んでいるらしい。浄瑠璃になっていないことを前もって知っておくと、より一層楽しめると思う。

葛籠山(つづらやま)神鹿殺しの場

芝六かっこいい。

出くわした!
『もし知られたらば百年め』

mixi浄瑠璃コミュで『百年目』だけを集めていた。

校注に「運のつき」とあった。
知りたいことをやっと知ることができて、本当に嬉しい。

芝六住家の場

庶民と身分の高い人とのやりとりが楽しい。

掛け乞いもまた庶民と身分の高い人の違いがよくわかる。
居留守を使う芝六が面白い。

しかも米屋が女房に手を出そうとするし。

万歳は口から出任せというのがおかしい。
配役に万歳がないなと思ったら、芝六と三作ですることに。

しかも天智天皇の目が見えないことをうまくお芝居に取り入れている。

芝六忠義はどんでん返しの連続で、ハラハラして、本当に悲しくて泣いた。

清十郎さんの芝六で観られるかと思うと、本当に楽しみ。

まさに親子の恩愛が学べる。

命懸けの忠義はお芝居の中だけにしておきたい。

拒否反応はないが、実際には出来ないし、受け入れられないと思う。

天智天皇の目が見えるようになる、というのは物語らしいがホッとする。

蘇我入鹿が思いを寄せている、采女天智天皇の再会はいいなぁと思う。

あとは点検読書。以前にも読んだことがあるし。

第三
定高館の場
花渡しの場
山の場

第四
井戸替えの場
杉酒屋の場
道行恋の苧環
御殿の場

第五
志賀の大内山の場

配役表と照らし合わせてみるが、いつも実際に聴かないとわからないことが多い。

一応これで一段落かな。
また読みたくなったら読んでみようと思う。

読み込み過ぎたら、初めて観る時の感動が薄れるような気がする。

本当に初めてなので、楽しみたいと思う。

初日まであと27日。


旧暦睦月廿一日、啓蟄、蟄虫啓戸。空氷