芝六と葉蔵
こんばんは。昨日は芝六の万歳だけを書いたが、仕事中に密男を思い出した。
芝六めっちゃ男らしい。
三作と狩りをしている場面も男らしいが、女房をちゃんと守る男はかっこいい。
それに比べて葉蔵ときたら…。
妻が美人だからかと思いつつも、悲しい場面。
しっかりせぇ、葉蔵。
太宰さんのことらしいが、なぜ女性に好かれるのかが不思議。
実際目の前に現れたら分かるような気がする。
映画の斗真くんだと好きになりそう。
寺島しのぶさん演じる女性に「ありがとう」と言う場面はときめいた。
あれは惚れるね。
太宰さんは『心中天網島』のおさんのことを書いているから、心中が出てくるのかなと思ったり。
この小説は買ってあるので、いずれ読まないと。
心中は文楽でばっかり見ていて、悲しいんやけど、実感は湧きにくかった。
そもそも心中嫌いやし。
映画『人間失格』の心中の場面は、実感が湧くと同時にきれいだった。
でも心中って、やはり悲しいもの…。
芝六から離れすぎたが、浄瑠璃を読んでいると芝六がかっこよくて、夢に出てきそう(笑)。
でも勘気って何したんやろう。
浄瑠璃にはたぶん出てこないと思う。
元の家来の時の名前「玄上太郎利綱」
昔ってそんなに武士がよかったんかな。
ここがまだ私は納得がいかない。
でも!一度仕えたら勘気にあっても、我が息子を自らの手で殺めてまで、汚名返上するもんなのかなと、うっすらとわかる。
自分ならできへんけど。
やはり家族の命を守る方法を考える。
昔はそれができなかった時代なんやなと、ただそう受け止めるしかないのかもしれない。
酔った振りをする芝六、杉松を殺めたあと泣く芝六、三作が身代わりになったことを知り狂気のようになる芝六。
清十郎さんがどのように遣われるのか本当に楽しみ。
初めて観る芝六が清十郎さんで私は嬉しい。
金殿の段の蘇我入鹿討伐に玄上太郎は出てくるんかな。
今前後して読むと、お三輪ちゃんの最期のことばは本当に切ない…。
お三輪ちゃん、今度求馬さんと奈良まで列車の旅に行けるようになってよかったな。
本当にそう思う。
物語なのに私は浄瑠璃の人物たちにこうやって話しかけてしまうほど、魅力が詰まっている。
吉田簑助さん文化功労者顕彰記念、国立文楽劇場4月公演は3日が初日。
旧暦睦月廿五日、蟄虫啓戸。空氷