文楽4年生の始まり
こんばんは。今日は文楽初めての母と、
吉田簑助さん文化功労者顕彰記念、国立文楽劇場4月公演、
『妹背山婦女庭訓』初日第2部観劇。
そして文楽4年生の始まりの日に、
中西敬二郎先生著
『人形は生きている』
昭和30年の初版が届いた。
たまたまなのは分かっているが、私は偶然が大好きなので、文楽4年生の始まりの記念日に手元に届いたことに運命を感じる。
文楽の神さま、ご先祖様ありがとうございます。
嬉しくて点検読書をして、出かける時間が迫ってきたと焦ったがそうでもなかった。(結果オーライ)
国立文楽劇場には3時頃着き、展示室で入江泰吉さんの写真をたくさん見ることができた。
綺麗で感動した。
妹が行った話を聞いてから、泰吉さんの美術館に行きたいと思っていたので、本当に嬉しかった。
あと展示室で初めて太棹三味線を持たせていただいて、重くて驚いた。
勝手に軽そうと思っていたので、大間違いだった。体験してみて本当によかった。
劇場の前の桜も満開で綺麗やったし、初日の看板も見られたし、せんとくんの幟にも迎えられ、いつも以上に楽しい開場前だった。
2階の売店のお姉さんと顔見知りになり、今日もお土産を買いお話をしてきた。
ここからネタバレ有りですよ。
第2部は清十郎さんの芝六で始まると思っていたら、牝鹿が射止められる場面からだった。
ちょっと前に奈良公園の鹿が亡くなった事件を思い出し泣けた。
この場面は浄瑠璃集より短かった。
そのあとお雉とお局たちの会話の場面も短いがあった。
芝六と三作が帰宅し、大納言とお局たちが庶民の着物に着替えた。
こういうところは浄瑠璃集を読んでいるだけでは分からないところ。
今回いつものつめ人形ちゃんたちが、お局だったり、官女なので華やかになっている。失礼を承知で、ちょっとだけ笑ってしまう。ごめんよ〜。
「いつもと違うやん」って(笑)。
米屋とお雉、大納言の場面はたくさん笑いが起き、明日も楽しみ。
万歳の場面は天智天皇が、芝六住家に不釣り合いなのがよく分かる。
あと淡海があっさりと管絃を引き受けた時、芝六とお雉が
「いやいや」
と手を動かした。声を出してはいけない場面やからやとは思うが、「つっこんでる〜」と思い、くすっと笑ってしまった。
みなさんお見逃しなく!
芝六忠義の場面ではやはり三作とお雉に泣けた。
簑二郎さん好演でした。素敵です。泣けました。
もちろん清十郎さんは登場から目が離せません。
なんてったって、私にとって初めて立役ですから。
素敵でした。
忠義のため杉松を殺めてしまう場面は本当に目が離せなかった。
床本集に何も書き込みをしていない。
明日また見て目に焼き付けてこようと思う。
そのあと吉田簑助さんの藤原鎌足も凛としていて素晴らしかった。
最後まで悲しい芝六の場面だった。
お三輪ちゃんはとにかくかわいい。
丁稚子太郎はとにかく笑える。
こちらは笑う覚悟を。
女官たちのに弄られている場面は悲しい。
女官たちを見ていて自分たちの世界しか知らないと、思いやりに欠ける人になるんだなと感じた。
橘姫の着物がかわいい。あと橘姫の死ぬ覚悟が凄い。
お三輪ちゃんは元々立場が違うから、叶わない恋だったかもしれないが、橘姫もできた人やと思った。
でもやっぱり淡海さんが悪いように思う。
昔の男っていい意味なのか悪い意味なのかもう分からないが、優しいのか。
お三輪ちゃん、橘姫どちらにもいいように言うのはどうかと思う。
鱶七にも笑った。みなさん笑いましょう。
お三輪ちゃんの最期の言葉が本当に切ない…。
私は津駒さん、寛治さん、嶋大夫さんがいいなぁと思う。
応援しているのは、相子さん、咲甫さん。
明日の通しも楽しみ。あぁ早く寝ないと。
旧暦如月十九日、雷乃発声。空氷