文楽『一谷嫩軍記』四段目まで攻略

こんばんは。

昨日『一谷嫩軍記』四段目まで攻略した。

Web上にアップして下さった方、ありがとうございます。

読み切ったので、ブログにアップしたいなぁと思っていたら時間ができた。

前にも書いたが、時間があると真っ先にやりたいことがブログを書くこと。

生活力はないけれど(苦笑)、浄瑠璃は相当好きらしい。



国立文楽劇場、平成22年錦秋文楽公演
*一谷嫩軍記

大序、堀川御所の段

登場人物は、
義経
卿の君の父、時忠
五条の三位俊成卿の娘、菊の前
六弥太忠澄
熊谷次郎直実

三種の神器安徳帝が会話の中に出てくる。

三種の神器は、妹背山の時に本気で調べたのが役に立った。

安徳帝義経千本桜で知り、幼くして亡くなり、思い入れが強い。

兵藤裕巳さんの『琵琶法師』にも出てくる。

六弥太には忠度の元へ山桜の短冊を託す。

熊谷直実には若木の桜の高札を渡す。

義経の「熊谷ならで他になし」がすでに切ない。

忠度の歌のくだり、平家と源氏の戦の最中というのがよく分かる。

そして忠度と菊の前は恋人同士。



敦盛出陣の段

登場人物は、
経盛
敦盛
時忠の娘、玉織姫(卿の君は姉)
使者玄藩
藤の局
平山武者所

敦盛の出生が分かるが、敦盛の育ての親に対する孝行に泣ける。

敦盛と玉織姫は婚儀を済ますが、敦盛は出陣する。

玉織姫は付いて行ったよう。でも別れの場面はなかったような?

このあと平山が玉織姫を奪いにくるが、藤の局らが斬りつける。

あ〜、この段は聴いてみたい。



二段目、陣門の段

搦手が謎だったが、iGoogle検索したら意味が分かりすっきり!

大手門と搦手門となるそう。

須磨浦の段

弱い平山が憎らしくて仕方がない。

組討の段

敦盛、実は小次郎と思って聴くとすごく悲しい…。

「未来は必ず一蓮托生」

最期の別れの言葉を交わすことができたのが唯一の救いかな…。

林住家の段

菊の前の乳母の家。菊の前と忠度が再会し、別れを交わす。

林の息子(兄)太五平
娘(妹)菅の井は六弥太の妻



三段目、弥陀六内の段

弥陀六の娘、小雪が敦盛に恋煩い。

形見に青葉栄えし笛竹を小雪に渡す。

脇ヶ浜宝引の段

梶原に追われた藤の局が、小雪の持っていた笛竹に気付き、敦盛、玉織姫の死を知る。

ここで敦盛は幽霊ということになる。

熊谷桜の段

やはり相模と藤の局の会話が唯一和む。

熊谷陣屋の段

相模の「〜叱るばかりが手柄でもござんすまい」が泣ける。

熊谷が叱っていた意味がつながるという切ない場面…。



四段目、六弥太内の段

六弥太が忠度を倒したので、菊の前をかくまっている。

ここにきて二度目の首実検。

菊の前の代わりに、六弥太娘初霜姫をとなり、ドキドキハラハラしていたら、初霜姫をと言っていた本人菅の井が兄に首を斬ってもらう。

これを隠し通すための演技をしていた。

ここは初めて読んで、大どんでん返しにドキドキした。

四段目は並木宗輔ではないと聞いていたが、読んでみて面白かった。

切なくて泣けた…。



五段目は、菊の前の首実検が行われるのだろう。



あ〜、いつか全段聴いてみたい。


旧暦長月八日、上弦、キクノハナヒラク。空氷