『一谷嫩軍記』
こんばんは。
もうすぐ終わってしまうのが、本当に寂しくて…、何をしよう…とちょっとうろたえてしまう。
でも!床本集を読むことに。
第1部、
*一谷嫩軍記
陣門の段、小次郎で両手泣きを初めて知った。
文楽は本当によく人が死ぬし…(考えさせられる)、よく泣いている。
今までは女形しか、ほとんど観たことがなかった。
錦秋公演では立役の涙をたくさん観た…。
馬下駄は大変そう。今度は文司さん(敦盛実は小次郎)の出遣いに拍手をしようと思った。
熊谷が小脇に抱えた小次郎は、やはり服装が違っていた。
組討の段、遠見から、手前へ変わる場面は楽しい。
でも「虚々実々」。
敦盛実は小次郎と熊谷の場面は本当に辛い…。
平山が来ると、顔を隠すというのが、よう考えてるなぁと思った。
いよいよ最期の時が近づく…。
熊谷の語りも切ない…。
小次郎の方がしっかりしてるというか、気丈というか…。悲しい…。
「家を忘れ身を忘れ」という覚悟がすごい…。
とても真似できない。
熊谷の「曇りし声を張り上げて」が切ない…。
玉織姫は平山のせいで死んじゃうし、敦盛は生き延びるしで、私は一番かわいそうだと思っている。
このあと、悲しみを背負った熊谷が、妻相模や義経の前で気丈に振る舞っているかと思うと、見応えがある。