きく・みる・ふれる文楽の魅力

sorahi2011-01-30

こんばんは。

今日は、大阪府弥生文化博物館での、
「きく・みる・ふれる 世界無形文化遺産 文楽の魅力」
に母とでかけた。

整理券配布の12時半ちょうどぐらいでも余裕〜、って思ってたら、もう110番台やった。



文楽めっちゃ人気やん!

一安心したよ。



時間まで本を読むつもりでいたが、13時から漆芸展のギャラリートークがあるそうで、伺うことに。

偶然ってやっぱり楽しいから。



まぁ、あんまり覚えてないんやけど(苦笑)、伝統工芸品を日常生活に取り入れるのはいいことやな、と感じた。

高価なので、今すぐできることではないが、何かの折りに、今日の漆のお話を思い出すだろう。



受付時間がきても、お話をされていたし、まだまだ呼ばれると思っていなかったら、呼ばれていた。

なので後ろから2列目。でもな、見られるわけやし。よかった、よかった。



文字久さんと喜一朗さんのご登場。

まずは文字久さん、義太夫節の歴史から。

弥生時代ほど昔のことではなくて、ついさっきの江戸時代、と紹介していた。

つかみはOK的な(笑)。

何度も歌うんではなく、「語る」んです!と。

ラソンしているようなもんです、と二回強調されていた。



語り分けは、声じゃなくて「息」だと。

説明ではよく分からないが、実際に、子ども、母、婆さんと語り分けてくれるとよく分かる。

やっぱり文楽の婆さんはいいわぁ。



あと大阪生まれも強調されていた。

上方芸能であり、床本の浄瑠璃字も大阪で発展したと。

大阪に生まれて、文楽ファンになった私としては嬉しいお話。



息を変えて表現するのは、作者が書いた、心理描写や情景だと。



改めて、浄瑠璃ができた当時から伝え残されてきたんだなぁとしみじみ思う。



三味線は喜一朗さん。

象牙のバチを使うのは、摩擦で糸が切れにくいのと、やはり自然の物は音色がいいと。



三味線の弾き分けも、実際にやってくれると分かりやすい。

現代だと、と「スキップ」を表してくれるとさらに分かりやすい。

最後に舞台上ではこんなに喋りませんから。難しい顔をして、と(笑)。



義太夫節の実演のあと、ぜひ劇場に聴きにきてほしいと。

義太夫節の深さや面白さは、字を読まなくても伝わるからと。

とても印象的だった。



人形解説は一輔さん。左遣いは簑紫郎さん、足遣いは紋吉さん。

改めて首のしかけが分かりやすく、納得していた。



舞台下駄は、主遣いと人形の身長に合わせると。

手摺りに人形の足を合わせるため。

お人形の仕組みを知った気になっていたが、一輔さんの解説は洩れがなく、一から聞いて今日全部分かった心境。

でも、ま、ほんまに初めてやったら、理解はもっと浅かったやろうけど。



主遣いのサインも、打ち合わせなく動くんですね、とさらっとおっしゃる。

観ているお客さんに差し支えがないように、とも。



実演での、悔し泣き。

口元の針に掛けた袖は、涙を拭いてという仕草の時にさりげなく抜くと。

なるほど〜。うまくできてるんです、と。



お人形体験。夏休み公演以来のはずなのに、鮮明に思い出して不思議な感じだった。

お人形の重さの話のあと、助け合いながら遣ってるんです、と。



当たり前かもしらんけど、ええ話やなぁと思った。



実演は、艶容女舞衣(はですがたおんなまいぎぬ)、酒屋の段。

文字久さんがお園の「クドキ」が有名ですね、と。

「サワリ」とは言わないそう。



以前も解説の際に床本集を読んだが、やっぱり太夫さんに読んでもらうと(語ってるんです!)、理解が深まる。

「お通に免じ」の意味が、自分で読んだ時より、ぐっと迫ってくるものがあった。



「お身の仇」の後ろぶりで拍手が起こった。嬉しい瞬間だった!



旧暦師走廿七日、ニワトリハジメテトヤニツク。空氷