夏休み文楽特別公演第1部

sorahi2011-07-24

こんばんは。

今日は夏休み文楽特別公演、第1部に母と出かけた。

内心親孝行と思っているのに、喧嘩していたら意味がない…。



なんとか気を取り直して母と文楽を楽しんだ。

JRみどりの窓口でチケットを取ると、嬉しいことに選べなくても下手側になる。

今日は5列目で見やすかった。

5分前に着いたが、始まる前には変わりない。

もし遅れると、清十郎さんの清姫が出てくる〜と焦っていたが、開演すると睦大夫の解説から始まった。ふぅ〜。



夏休み文楽特別公演、第1部
日高川入相花王
ひだかがわいりあいざくら

清十郎さんの清姫は三回目。

でも初春公演の時は四回観た。えへ。

二回とも英大夫だったので耳が馴染んでしまっていた。三輪さんの詞の出だしにはかわいいなと思うのに、すぐ男らしいと私は感じてしまった。

義太夫節に関しては好みで述べているのであしからず。

スタンスは素人の自分が感情移入できたかどうか。



小田島雄志さんの履歴書で「いい観客の一人になる」には感銘を受けた。

それが文楽にとってどうあることがいい観客なのかは答えがなくて、今は劇場に通い続けることと思っている。

そしてなるべくブログに書いていこうと思う。

今日の読売新聞に「義太夫節の音を正確に聞き取れる人は絶えてしまった」とあった。

どうすればよいのか分からないが、自分で選んだ本をお手本にして、自分で良いか悪いかを判断したい。



お芝居に深く感情移入できなかったので、今日は「清十郎さんの」清姫と思うことが多かった。

人形遣いの感想は難しくて、誰々のお人形と期待してしまうが、やはりお芝居としては関係ないのが理想だと私は思っている。

でも遣う人のレベルが違ったら、その時はやはりさすが人間国宝やなと思うのは確かなことである。



今回の清姫は清十郎さんの清姫だった。

船頭の詞に対する反応がどれもかわいかったし、きれいな時もあった。

「大蛇の有様」からは想像力の世界。

文楽っておもしろいなと思う。

清姫日高川を渡る時の拍手の一体感は劇場ならでは。



大好きな瞬間。



解説で清姫のことを執念深いと言って終わりにしてしまうのはあまりにも切ない。

浄瑠璃はネットのあらすじでしか知らないが、西口克己さんの「道成寺」を読んでからそう思うようになった。

文楽だって清姫の気持ちになればかわいそうやなと私は思ってしまう。

鰌汁では笑えない。

もしを考えても仕方ないが、清姫には幸せになってもらいたかった。

まぁ清十郎さんが遣われたのが、私にとって最初だったこともあり、どうしても清姫に思い入れがあるんやけど。

感想が偏っていることもあしからず。

今回は一度だけと決めたので目に焼き付けた、つもり。



解説はやはり子どもたちの実演で盛り上がる(笑)。

あと好きなのは両手を打つ時、主遣いと左遣いが気持ちを込めてしているということ。

今日すごく自然だったのが、主遣いからの合図の話の中で立ったり座ったりをしていたこと。

まさに合図が分からない!と感じた。

まっ、芝居中は合図なんて気にしてないけれど(そもそも分からない)。



休憩中、祭文さんのフリーペーパーをもらった。

尊敬する並木宗輔先生の話が読めた。
ありがとうございます!!

休憩終了時にはフリーペーパーが空っぽになっていた。人気者!



*舌切雀

絵本を読んでいてよかった。

睦大夫が五大昔話を教えてくれたが(書かないでおく)、「舌切雀」は文楽がなかったら知らないままだったかもしれない。

それよりも前に絵本「旅館すずめや」を買った。

鳥好きの雀好き。

じゃあ舌切雀も知っとけよって言われそう。

写真は雀グッズ自慢〜。

自慢はしたらあかんけど。

舞台は雀がかわいくてかわいくて、買わないと決めていたのに二回目のチケットを終演後に買った!

しかも一枚だけ最前列が空いていた。



まさかのまさかず!!



「舌切雀」はいいところがいっぱいだった。

公演が始まったばかりなのでこれ以上は書かない。

頭も回らなくなってきたし(ちょっと言い訳)。



とにかく泣けて笑えて、あ〜劇場に来てよかった〜という楽しい時間を過ごして、新たにチケットを買ったというのが私の感想。

実は清姫も一回じゃやだ〜と思っていたので、文楽好きを再確認した今日。



夏休み恒例、動物の人形がロビーに登場。

雀の人形の写真を撮るのが精一杯だったが、祭文さんの新刊と新作のお土産を買っている間にロビーが空いてきて、勘次郎さんと一緒に写真を撮ってもらうことができた。

雀の頭を触らせていただいた。かわいかった〜。

ありがとうございます!!



浄瑠璃集は紹介だけ。読んでいない。

第2部、
*絵本太功記

第3部、
*心中宵庚申

紀海音「ふたつ腹帯」

読み比べできるようになりたい。




旧暦水無月廿四日、キリハジメテハナヲムスブ。空氷